後藤又兵衛くんの日記:第25回 風邪を引く長政


後藤又兵衛11月25日

今日は主君の吉兵衛(黒田長政)によって、家臣一同、黒田の屋敷に集められた。我が国、筑後国(福岡県)の治水工事の件で、予算や人員のことなどを、話し合わなければならなかったからだ。

吉兵衛は、大広間に、珍しく家臣たちより、早く来ていた。そして「主君のわしより遅くやって来る家臣たち・・・ゴホッ、ゴホッ!私が死んだあとの黒田家の将来が・・・ゴホッ、ゴホッ!なんだかとても心配じゃ。」と吉兵衛は言った。おや?吉兵衛は風邪をひいているらしい。珍しすぎる。大丈夫だ、吉兵衛。このくらいで風邪くらいで、人は死にはしない。

殿は、お風邪をひいているようなので、無理をなさらずお部屋で寝ていてください。治水工事の件は私共にお任せください。」と家臣のひとりが言った。すると吉兵衛はいきなり立ち上がり、

病弱に憧れたことは、ないかッ!

と叫んだ。と思ったら、後ろにバタンと倒れた。なんなんだよ。俺は吉兵衛を背中から起こして、吉兵衛のおでこに手をあてた。「殿、結構、熱があるではありませんか。今日は本当にお休みください。」と俺は言った。すると吉兵衛は、「今のわしの倒れ方は、美しかったか?不憫(ふびん)であったか?」と聞いてきた。このうざさは、病が重くないことの証しなのか。安心したよ、吉兵衛。

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