真田幸村くんの日記:第13回 浮遊した存在


真田幸村戦国20年9月17日

今日は徳川とのいくさに向けての、戦略会議が、大坂城であった。私は豊臣譜代家臣に向かって、ひとつ提案してみた。

大坂城は、ぐるりと大きな堀に囲まれていているので、徳川も大坂城を容易には攻め落とすことができないかと存じます。しかし、大坂城の南東にだけは堀がないので、南東にもなんらかの対策をせねば、我等の城は・・・我等・・・我・・・等???

私はことばに詰まった。戦略会議に出席している盛親先生(長宗我部盛親)が、「どうした、真田幸村。」と私に声をかけてくれた。私はすみません、何でもありませんと言って、話を続けた。

私は派遣元のデンプスタッフから単に、大坂城に派遣されている身。大坂城で徳川家康の首を取りたいけれど、明日はどこの城に飛ばされるかわからない。ハケンの私が、大坂城を我々の城とか堂々と言ってもいいものだろうか。

ハケンをやっていると時々、自分が一体どこの何者であるか、わからなくなってしまう。浮遊した存在になってしまう。それでも私は、堂々と自分の勤め先は大坂城です、と胸を張って言いたい。職業形態など関係ないはずなのだから。

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