山内千代さんの日記:第23回 後継者がいない山内家


山内千代 11月26日

一豊と私の間に、子供が、後継者がいないことで、家臣たちの多くが、山内家の先行きに不安を感じ始めていた。

そこで今日、一豊に頼んで私は家臣の皆を屋敷の広間に集めてもらった。そして私は皆の前でこう言った。

申し訳ないが私は今後も、子供がいないからと言って、旦那の一豊に側室を勧めるつもりは一切ない。私は後継者を作る為に一豊と結婚したわけではない。ただ一豊の側にいたいから結婚したのだから。

子供がいない家が、存続するわけがないと言うのなら、山内がその常識を覆す。そなたらを守る為、前人未到の地を命を賭けて、一豊と私はゆく。それでもよい者は、山内に残り、この戦乱の世を共に戦い抜いてほしい。

私がそう話し終えた後、山内に見切りをつけ、出て行った家臣が半数、残ってくれた家臣が半数もいた。「私も千代さんの味方ですよ。

振り向けば山内の門前に茂助(堀尾吉晴)が立っていた。「本当は先が不安で仕方ない。」と私が唇をかみしめると、「みんな同じです。」と茂助は全てを包み込むように、仏様ようにそっと微笑んだ。

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