小西行長くんの日記:第25回 牛乳箱
5月12日
私は最近、早朝にジョギングを始めた。今日も朝日が昇る頃、自分の町をひたすら走る。気持のよい汗をかき、くたびれた所で、私はのどが渇いた。
その時、飲み物が入ってそうな箱が目に飛び込んだ。その箱のフタを開けると、案の定、飲み物が入ってた。私は早速手に取り、ごくごく飲んだ。ひんやりしていて、実においしい!
「小西行長ーッ!何しとるんじゃい!」
と隣り近所の加藤清正が血相を変えて、私の前に現れた。「うちの玄関先に設置した、MILKと書いてある黄色い戦国牛乳箱。そこに入っていた牛乳をなんで小西が飲むんだよ!」と清正は叫んだ。
「え。今時、牛乳配達してもらってんのか!?牛乳箱も昨今は見かけなくなったせいか、俺、この世に牛乳配達があることを、忘れてた。懐かしさの余り感動する。」と私は熱くなる自分の眼がしらを押さえた。
「お前の感動なんかいらんわ!わしの今日の牛乳返せ!」と清正は私の襟首をつかんだ。というか、明日も清正のうちに牛乳が届き、そして明日もお前の牛乳、うっかり飲んでしまったら、ごめんな。
カテゴリ:小西行長くんの日記 | 2009-05-12 公開
« 福島正則くんの日記:第19回 おふくろ様の紅 石田三成くんの日記:第25回 河童が人間に恋する話Ⅲ完結編 »
ランダムデイズ
- 藤原惺窩くんの日記:第15回 覚悟
- 藤原惺窩くんの日記:第1回 私のソンセンニム
- 明智光秀くんの日記:第48回 破滅論-有用性の限界
- 毛利秀元くんの日記:第21回 降倭・萱島元規
- 淀殿の日記:第37回 恋は君のために