第二部 侍韓流ドラマ

戦国デイズ – 武将たちの日記

大谷吉継の日記:第23回 ほっこり祭りⅢfeat戦国王子


大谷吉継10月31日

今日は戦国ハロウィンだけど、戸田くんと平塚くんは忙しくて今年は参加できないらしい。暇人な小西行長だけが魔女に扮して宇土から越前にやって来た。

「久しぶり。今年の小西は、魔法で三成とか高山右近くんを出してくれないの。」

年のせいか俺はもう魔法が使えない。

「それでは今年は私が代わりに、飛びっきりの魔法を使います。」

は?

「いでよ、戦国王子様!」

と私が戦国ステッキを振ると、

小西、久しぶり!

と宇喜多秀家様がふすまから出てきた。

え。はち、八郎さま!?

小西は腰を抜かした。

何故ここに・・・というか背中に腕四本もつけて、その仮装何ですか。

銀一貫かけて興福寺の阿修羅像に扮してみたんだけど、どう?

よくお似合いです、じゃなくて八郎さま!銀一貫って、国を率いる者がそんな贅沢をしてはいけません。

「嗚呼、十数年ぶりに小西に叱られた・・・」

感動しないでください。それから…

それから?

それからニンジンちゃんと食べてください。

食べるよ。食べるけど、小西は大名になった挙句、遠く宇土にまで行ってしまうなんて…

秀家様は小西の手を取り、泣いた。

「ズズッ。」

いい所で茶をすするなっ!

「あ、ごめん、ごめん。」

大成功しすぎて失敗しちゃった??

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