山内千代さんの日記:第11回 志
8月8日
殿下に与えられた掛川城だけでは、とても物足りないわ。
茂助(堀尾吉晴)や孫平次(中村一氏)が倒れようが、周りの大名家がどれ程潰れようが、山内家はこの手でこれから三百年、千年先も存続させたい。
「女なんか。」と嘲笑するけれど、戦略もないまま派手に飾り立てた重たい鎧を身につけて、自縄自縛になっているのはそっちの方。
「女なんか。」と見下すけれど、世間と失敗を恐れ、誰かの許可を待って、目の前にあるチャンスを何度も見逃してるのはそっちの方。
三つの柏の刺繍が入った黒の打掛に身を包み、いつかこの手にする勝利を今、確信している。
カテゴリ:山内千代さんの日記 | 2011-08-08 公開
« 小西行長くんの日記:第42回 Without 宇喜多秀家 松永久秀くんの日記:第61回 日本一バカな親 »
ランダムデイズ
- 石田三成くんの日記:第46回 告白
- 大谷吉継くんの日記:第31回 宗茂くんと小早川先輩を信じてみよう!
- 加藤清正くんの日記:第51回 撃ちてし止まむ
- 豊臣秀吉くんの日記:第49回 北条氏照の瞳
- 藤原惺窩くんの日記:第23回 刀なんかなくとも